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産後の骨盤矯正は筋肉ロックを解除!

出産

出産を経験した方で、産前の身体に戻らない!と気になったことはありませんか?
私自身3人の出産を経験し、産前産後でいくつか身体の変化を感じています。

「腰痛、肩こりが妊娠前より酷くなっているかも」「体型が変わったかな」など例を挙げればもっと沢山でてきますよね。出産を経験した方でこのような変化を感じている方は多いのでは?と思います。

今回は、産前産後で私たちの身体にどのような変化が起きているのか、対策やケアの仕方はあるのかをお話しさせていただきます。

産後に気になる身体の変化

出産を経験した方で、産後の身体で気になる箇所は?との問いに骨盤と答える方が多いそうです。私自身も同じで骨盤が気になっていました。なぜなら骨盤が元に戻らないから腰痛が酷くなる。体型が戻らない。など多くの問題の根本原因が骨盤だと思っていたからです。
本当に骨盤が根本原因なのでしょうか。まずは骨盤についてみていきましょう。

産前産後の骨盤の動き

骨盤とは、仙骨、尾骨、寛骨の3つが合わさって作られており、お尻や腰回りを支えている骨のことを言います。身体の中心を支えるという重要な役割を持っているため、それは作りもしっかりしています。そうでないと、体重を支えて歩くこともできません。骨盤の形は生涯ほとんど変化をしないものと考えられています。動いたとしても仙骨がごく僅かに動く程度だそうです。ところが妊娠から分娩時にかけてのみ、このしっかり作られた骨盤が大きく変化するのです。

分娩時、お母さんの身体は赤ちゃんが通れるように骨産道を広げる必要があります。そのために、骨盤を形成する骨同士を繋ぐ靭帯がリラキシンという卵巣から出ているホルモンの作用により緩むことで、赤ちゃんが通りやすいように準備をします。
そこに、赤ちゃんがスクリューのような旋回運動をしながら骨産道を通り、開いた骨盤の出口から外に出てきます。それが我が子との感動のご対面ですね。

では、出産を終えた骨盤はどう戻っていくのか。

まず分娩の時には、リラキシンにより骨盤関節部の靭帯が緩み骨盤が広がります。その後出産を終えると、緩んだ靭帯や骨盤底筋を元の状態に戻していくためオキシトシンというホルモンが分泌され、緩くなった靭帯が数ヶ月かけて元の形に戻ろうとします。個人差はあるかと思いますが、簡単に言ってしまえば、産後に骨盤のケアをしなくてもオキシトシンによって骨盤は元の状態に戻るということです。

そう考えると、産後骨盤ばかりに焦点を当てることへの疑問が出てきます。確かにホルモン不足により骨盤が元に戻らないという可能性は考えられますが、これだけ多数の方が腰痛や体型が戻らないという悩みを抱えるでしょうか。では、どこなのか?

筋肉が原因!?

産後は ”骨盤矯正が必要” というイメージがあることも、つい骨盤のみに意識がいってしまう、骨盤を無理矢理にでも整えれば、様々な問題を予防、解消できると思ってしまう原因かと思います。

私自身も産前産後は骨盤周辺にベルトをなんとなく巻いたり、産後1ヶ月すぎてからはストレッチを取り入れたり、筋トレを初めてみたりと色々と試しました。それなのに、身体の悩みは尽きませんでした。

原因だと思っていた骨盤自身には本来元に戻る力があるとすると、もう少し視野を広げ骨盤周りに意識を向けてみて下さい。ホルモンが分泌されても骨盤が元に戻れていないのだとすると、邪魔しているものは何でしょうか。骨の周りについているものってなんですか?筋肉ですよね?
産後の腰痛だって、産後の体型だって、この筋肉がとても重要になってくると考えています。

骨盤の戻りを邪魔するもの。その名も”筋肉ロック”

なぜ産後の不調に筋肉が重要なポイントになるのか。産後の不調は”産前からの筋肉ロック”が大きく関わってくると考えています。では、”筋肉ロック”とはどのような状態でしょうか。

私たちが普段生活をしているときや運動をしているときなど、常に筋肉は使われています。
筋肉は強い衝撃を受けたときなど、筋肉や骨を損傷から守るために反射的に収縮をします。伸張反射または脊髄反射と呼ばれるもので「縮んで守れ」という信号をだしてシートベルトのようにロックし損傷を防ぐ防御機能が備わっているのです。

この「縮んで守れ」という信号が、筋肉が正常な位置に戻っているのにも関わらず出続けてしまうことで、収縮したままになっている状態を、”筋肉ロック”と呼んでいます。その上ロックしている筋肉は収縮したまま伸び縮みしないだけでなく、硬く太く短くなっています。そんな状態の筋肉が蓄積すれば、筋肉が太くなっていることで毛細血管を圧迫し血流を悪化させます。また、筋肉の収縮性も損なうため、日常生活での動きに制限を感じたり痛みを伴う事になるのです。

妊娠中にも少しずつ骨盤が広がりますが、妊娠前から筋肉ロックが蓄積しているとそこでも骨盤の動きを邪魔します。バランスよく広がらないため、どこかに極端に負荷がかかることで妊娠中の腰痛や臀部痛、股関節痛などに繋がります。その状態で妊娠期間を経て出産を経験。そして毎日の家事や育児中の負荷でさらにロックがひどくなる可能性があると考えています。

また、筋肉ロックを起こしやすい要因として栄養不足があります。産後は自分に割ける時間も少なくなり、ゆっくりと食事をする機会も少なくなっていませんか?
実際に私は、おにぎりやパンなどで簡単に済ませてしまうことが多く、甘いものなどの間食が増えていました。食事から摂れる栄養が少なくなれば、体調を崩しやすくなりますし、筋肉を動かすための栄養も足りず、酸欠状態になりロックしやすくなります。それなら硬く縮こまってしまった筋肉を緩め、本来の筋肉の状態にすることで産後に感じている身体の悩みを解決していけば良いのです。

身体に無理のない産前産後のケア~筋肉を緩めましょう~

妊娠、出産、家事育児によって大きな負担がかかっている筋肉は広範囲にわたりあります。全体のケアは重要ですが、その中でもロックすると全身に影響を及ぼしやすいと言われている【大腰筋】を緩めて筋肉のケアをしてみて下さい。

では、ご自宅で簡単にできる大腰筋のケアを1つご紹介します。

授業中に居眠りするポーズを取ってみて下さい。
椅子に座り、テーブルに上体を倒すだけです。椅子がなければ床に座り、テーブルなどに上体を倒すでも大丈夫です。この時に、背中側の筋肉は伸びているので、上体を倒し前かがみの状態で腰や背中が張ってしまって脱力できないときは、テーブルにクッションを置くなど高さを出し脱力しやすい体勢を調整してみてください。これだけで、大腰筋のケアが簡単にできるのです。

他にも幾つか緩めるポーズがあるので、ぜひYouTubeで「セルフ整体 大腰筋」と検索していただき動画をご覧ください。大腰筋以外でも、股関節周辺の筋肉、臀部の筋肉、背部や肩の筋肉のセルフケアの仕方もありますので、本当なの?と半信半疑に感じる方もいるかもしれませんが、まずは試してみて下さいね。

そして、口から入れる栄養で私たちの身体は作られています。筋肉のケアだけではなくロックしにくく緩みやすい筋肉にするためにも、三食の食事内容を見直してみましょう。

身体の痛みや制限を理由に色々なことを諦めないでほしいと思います。今だけではなく、これから先の自分身体のためにも。
少しずつの変化でも続ければ大きな変化になるのではないかなと私は思います。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

嶋中和美

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