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女性の尿漏れ対策には”骨盤底筋”を緩めよう

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「尿漏れ・尿失禁」と聞くと、高齢者だけのトラブルだと思われがちですが、実は 10代・20代で悩みを抱えている人も多くいるのをご存知でしたか?密かな悩みでもある尿漏れ、一体どんなことが原因となっているのでしょう?

尿漏れの原因と、その解決方法をご説明します。

尿漏れと関わりが高いのが「骨盤底筋」

出産を経験されてるかたは聞いたことがあるかもしれませんが、尿漏れと関わりが高いと言われているのが「骨盤底筋」です。骨盤底筋とは骨盤の底辺にある小さな筋肉群で、恥骨から肛門の後ろにある尾骨の間にハンモックのようについている筋肉です。
ではこの骨盤底筋にはどんな役割があるのか、そこから説明していきましょう。

骨盤底筋が付いている骨盤は、骨だけを見てみると下のほうに穴がぽっかりと空いている形をしていて、その穴の上に女性の場合だと子宮や膀胱・直腸などの内臓があるのですが、それらの内臓を支えるものがないと、内臓が下に落ちてしまいますよね。内臓が下に落ちないように支えて維持をしているのが、この骨盤底筋です。

また、骨盤底筋には女性は穴が3つ(尿道・膣・肛門)、男性は穴が1つ(肛門)空いており、尿意や便意を感じた時は自然と緩んで排尿や排便をコントロールしており、重たいものなどを持った時など腹圧がかかってしまう時には、排泄をしてしまわないように腹圧のコントロールもしています。

この骨盤底筋は若い女性だと厚みが5〜9cmあると言われているのですが、ダメージを受けたり衰えてしまった時には3cm程にまで薄くなってしまうそうです。
こういった骨盤底筋の衰えや緩みにより、体に様々な異変が起こると言われているのですが、男性の骨盤底筋は縦長で狭く、穴も1つだけなので瞬発的に収縮できると言われています。

一方、女性の骨盤底筋は、支えている臓器が男性よりも多いため横長で面積が広く、穴も3つあるため、全てを一気に収縮させるのには向いていません。
それに加え、女性は妊娠・出産で骨盤底筋に大きなダメージを受けてしまうので、男性と比べると骨盤底筋が緩みやすく、衰えやすいと言えるかと思います。

骨盤底筋の機能低下によって起こるトラブル

骨盤底筋が緩んだり衰えることで機能が低下してしまったら、どんなトラブルが起こるのでしょうか?

大きく分けて2つ挙げられるのですが、その1つが尿漏れ・頻尿、もう1つが骨盤臓器脱です。尿漏れには腹圧性尿失禁・切迫性尿失禁・混合型尿失禁と3つのタイプがあります。

腹圧性尿失禁

くしゃみや咳、笑ったり、重たいものを急に持ったり、立ち上がった時に少しだけ漏れるのがこのタイプです。妊娠出産を経験した方にも多く、20 代であっても症状がある方が多くいます。

切迫性尿失禁

急激な尿意に襲われ、トイレにたどり着く前に失禁してしまうのがこのタイプです。腹圧性尿失禁と比べると、発症する年齢はやや高めで、膀胱が過活動状態になっていたり、膀胱との脳の神経の連携が上手くいかないことで起こります。

混合型尿失禁

腹圧性尿失禁と切迫性尿失禁の症状を併せ持つのがこのタイプです。

これらの症状は微妙に違いますが、どの症状にも大きく関連しているのは「骨盤底の緩み」です。
重度な尿漏れには、重大な脳・脊髄・骨盤底の疾患が隠れていることがありますが、軽度・中度なものは骨盤底筋の筋力を上げ、機能を回復してあげるだけで改善できるケースも多くあります。

もう1つのトラブルである骨盤臓器脱は、骨盤にある子宮・膀胱・直腸などの臓器が下がってきて膣から体外に出てしまう病気です。
骨盤臓器脱というのは総称で、子宮脱・膀胱瘤・直腸瘤の3種類があります。

子宮脱

子宮が下がって、子宮の一部・または全部が膣の外に出てしまうものです。
程度が軽く、子宮の位置が下に下がってくるだけで外には出ない状態の場合は「子宮下垂」と言われており、子宮下垂で収まっているうちは自覚症状がなく、症状がどんどん進行すると膣部に重たく引っ張られるような違和感を感じるようになります。
違和感が出てくる頃には子宮頚部が見えてきたりすることもあり、これが悪化していくと子宮の粘膜が炎症を起こしたり、下着に擦れてしまうことで出血したりすることもあります。
この子宮脱や子宮下垂が起こることで尿道の角度がずれ、頻尿や、それとは逆に排尿困難の症状を伴うこともあります。

膀胱瘤

膀胱が膣口から脱出した状態になるものです。膀胱が膣のほうに下がってしまうことで「膀胱脱」と呼ばれることもあります。
初期の頃には咳やくしゃみなどで尿漏れする腹圧性尿失禁を生じることがあります。
これが進行していくと尿道の位置も下に移動して、尿道が曲がることで尿漏れの症状が消え、今度は尿が出にくくなり、尿の勢いがなくなるなどの排尿障害の症状が出てきます。
膀胱の脱出が大きくなるにつれ残尿が多くなり、尿が残っている状態で水分摂取をするとすぐに尿意がでるようになるので、排尿の回数が増え頻尿になってしまい、トイレに間に合わないなどの切迫性尿失禁も出やすくなります。

直腸瘤

直腸は排便前に便が水分を吸収する場所なのですが、これが膣に向かって落ち込んで膨らんだ部分を作ってしまうのが直腸瘤です。
直腸瘤での症状は便がすっきり出なかったり残便感がある排便障害です。重症になると直腸瘤を手で押し戻さないと排便ができないこともあります。

原因は骨盤底筋だけが原因…?

さて、これまで骨盤底筋が緩んだり衰えた時に起こるトラブルについてを解説してきましたが、これらのトラブルは果たして骨盤底筋だけが原因なのでしょうか?

骨盤底筋を傷める原因として、腹圧をかける動作があげられるのですが、猫背になった時にも、実は不要な腹圧がかかっています。
その腹圧により内臓下垂が起こり、骨盤底筋により多くの負荷をかけている可能性があります。

では、その猫背になる原因は…と考えると、大腰筋のロック(※)が影響していると考えられます。大腰筋がロックすると、骨盤が後傾する事で猫背の状態になるので、骨盤底筋にも大きなダメージを与えている可能性が高いと考えられます。

※ 大腰筋のロックについてはこちらの記事をご覧ください。

改善へ向けてできる事とは

骨盤底筋は、腕や脚のように鍛えれば鍛えられる筋肉ではありますが、インナーマッスルのため目に見えないところにあり、普段はなかなか意識できない筋肉です。
ライフスタイルも変化し、ちゃぶ台から椅子とテーブル、和式トイレから洋式トイレ、拭き掃除から掃除機など、昔と比べるとインナーマッスルを使って動くことが少なくなっている環境だと思います。

女性の場合、出産の時にはどうしても骨盤底筋にダメージを受けてしまいますが、骨盤底筋は膣や肛門をキュッと締める骨盤底筋体操を1日2~3回繰り返すことで鍛えることができます。
骨盤底筋体操と共に、大腰筋を緩めロックを解除し、不要な腹圧をかけない状態にすることで、骨盤底筋への負荷を軽減させることができるかと考えられます。
上に貼っているリンクより、ご自宅でもできるセルフ整体をご覧になれますので、お試しいただければと思います。

もし緩め方が分からない場合などは、セラピストの施術を受ける事もできますので、お気軽に問い合わせ下さい

私自身、20代で妊娠・出産を経験し、尿漏れに悩まされた一人でした。
まさか20代で尿漏れ?!と当時は本当にショックで、自分自身でもまだ若いから…..なんて思っていただけに、尚更。
ですが、ちゃんとしたケアを知る事により、少しずつ着々と改善していき、尿漏れ自体の改善は割と早かったかと思います。

症状の進み具合は個人差がありますが、コツコツとケアをすることで改善へ向けて進んでいけると思います。
同じような悩みを持っているみなさんも、きっとそういった悩みを抱えているのはあなただけではありませんので、諦めずに試してみて下さいね。

辻村美智子

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